130386Raのスタートアップな日々

2010年からスタートアップのサポーターとして活動してきた記録と、サポーターに飽き足らず50歳を過ぎてプレイヤーサイドに身を投じたへそ曲がりなおじさんがスタートアップについて諸々お伝えしているブログです。

TEDx Kyotoで感じたこと

TEDxKyotoにか参加した。凄く多くの刺激を受けたのでここに描き残したいと思う。「TEDって凄く面白いんですよね。だから京都でやろうと思うんですよ!」確か2年前に近藤さんがそんな感じで語っていたのを思いだす。去年は、残念ながら所要で参加出来なかったが今年は、少し明確な目的もあり参加することにした。その目的とは、ベンチャー起業家に必要なプレゼン力を学ぶことであった。若干の予習として、海外の名場面というか、素晴らしいプレゼンを見てある程度こんなものかなというイメージを持っていた。

 

当日、会場に行って驚いたのが物凄い数のボランティアスタッフだ。ここには、知り合いも何人かいて、そう違和感なく参加者の一人となれた。今思うと、ボランティアスタッフが皆いきいきとしてたのは後から気づいたことだ。ファウンダーのJayさんから「enjoyしてね。」と言われた言葉もそんなに重くは受け止めなかった。兎に角、自分にとってはごくごく自然にイベントに溶け込んでいった。

内容自身は、オフィシャルでビデオが公開されているので是非そちらを見て欲しい。正直全然今まで興味のなかったテーマもあったしプログラムだけみればこれはショーなのか?それともプレゼンイベントなのか?そんな疑問を抱くかも知れない。だが、正直あの場にいれば、そんな事を全く気にすることはなかった。スタンディングオベーションって別に要求されたりするんじゃなくって、本当に素晴らしいって感じると自然に立ち上がって手を叩くそんな体験は正直始めてだった。そういう空気感というか、一体感そういったものを感じることが出来た。ここに、自分自身が本当に参加しているという一体感を感じることが出来たのだ。それも決して演者やスタッフに要求されたのではなくごくごく自然にそう感じることが出来た。

 

さて、今回のイベントについて感じたことは以下の通りだ。

来年、再来年にはこのイベントを通じて是非発信したいという人が増えてくるだろうという事だ。しかも、このイベントのポリシーである制約が発表のレベルを引き上げることだろう。テレパシーの井口さんが語っている「ideas worth spreading」

http://takahito.hatenablog.com/entry/2013/10/01/120648

を突き詰めるということには、サービスや自分の主張の本源的価値を見出させるのではないかと感じた。

もう一つは、ボランティアスタッフが参加者にエンジョイしながらサービスしていたこと。こういうことがイベントを成功させる原動力だと感じた。彼らはほとんどこんな有意義な講演やエンターテイメントを生では見ていない。リハで見たとは、聞いたがやはり多くの観客の前でアドレナリン分泌しまくりで見るのとは全く違うだろう。それでも、彼ら自身が最大限に楽しみながら来場者へサービスをしていた。これぞまさに演者、観客、スタッフが一体となったイベントと言えるのではなかろうか?故に自分も見に行ってのではなく、参加したと表現しているのだ。来年も是非参加したい、そう思っている。

 

 

イノベーションの作法

「イノベーションの作法」という少し古い本を読んだ。イノベーターは、学びによって産み出せることが出来るのか、この命題の答えを探してイノベーターのストーリーを追い続けている。そんな中で出会った1冊について、少しまとめてみたいと思う。

 

「イノベーションの数だけイノベーターの物語がある」

この本に登場するのは、ジョブズやザッカバーグのようなベンチャーの起業家だけではない。マツダのロードスターや、サントリーの伊右衛門やシャープのヘルシオの開発担当者など大手企業や近大、アルビレックス新潟、帯広の北の屋台など様々な企業や団体が登場している。この本に取り上げられている数少ないベンチャーが近藤さん率いるはてなというのは、何かの縁かも知れない。

自分は、どちらかというとイノベーションというのはベンチャーの専売特許と思っていたきらいがあるのだが、大手企業や公的な組織からもイノベーションは生まれているのだということを認識した。まさに、イノベーションの数だけイノベーターの物語があるということだ。

 

「大手企業が作り出すイノベーションとベンチャーの起こすイノベーションの違い」

それでも、大手企業とベンチャー企業のどちらの方がイノベーションを生み出しやすいのかといえばやはり圧倒的にベンチャーであるというのは事実だろう。この本のなかで語られている大手企業のイノベーターの物語の中には、何年もかかって作り出したもの、運よく日の目を見たがいつ潰れていてもおかしくないものが少なくない。それを乗り越えるために「清濁あわせのむ政治力」や「マキアヴェリ的なリアリズム」が重要であると述べられている。しかし、「いいと思ったことをスピーディーに実行できる」ベンチャー企業ならそういった苦労はそこまで必要ではないからだと思うからである。

但し、大手企業が産み出すイノベーションはそれらの“産みの苦しみ”を乗り越えているため非常に力強く、またお金を掛けられるという利点がある。このため、当たると大ヒットに繋がる可能性が高いといえるのではないだろうか。

これに対して、ベンチャーには、そんなに時間を掛ける余裕はない。だが、逆にへんな社内対立などが少なく。実現へのハードルは、大手企業に比べると低いのではなかろうか?故に、スピーディーにユーザーの本質的ニーズを捉えたサービス(製品)を産み出すことが必要になる。

 

「重要なのは、自分の信念や価値観を信じる主観的な思い」

誤解の無いように、予め申し上げると市場分析が無意味だと言っているわけではない。自分の信念や価値観に、思い入れが強すぎて実際のユーザーの本質的ニーズとかけ離れていることは少なくない。このため、市場分析やユーザー調査は必要である。

しかし、過度に市場調査に依存し市場調査の結果に迎合したりユーザーの表面的なニーズにそのまましたがってしまうことは言語道断である。本来は、市場調査やユーザーヒアリングとは、自分の信念や価値観に間違いがないという検証や自分達では気付きもしない別の価値観を教わる場として活用するべきでなのである。

 

「生き方」を確立できた人間のみがイノベーションを起こせる

この本に書いてあるこの部分に全てが凝縮されているのではなかろうか?

『自分は何をやりたいのか、そもそも自分は何のために存在するのかと自らに問い、悩む中で生き方を見定める。自らの生き方を確立しない限り、人間にはものごとを主体的に考えたり、新しいものを想像することはできず、ましてや環境を変えるほどのイノベーションを起こせない。イノベーターとして真にリーダーになれる人材とそうでない人材の境目は、最終的にその一点にある。』

 

少し古い本ではあるが、イノベーションに興味のある方には是非手にとって頂きたい一冊です。

イノベーションの作法―リーダーに学ぶ革新の人間学

 

 

 

半沢直樹

日曜劇場の『半沢直樹』が大人気だ。確かに、「倍返しだー!」という台詞は爽快だ。自分はもう、8年以上も前に銀行を辞めているのだがやっぱりよく聞かれるのでちょっと自分の知っている範囲で書いておこうと思う。

 

「国税におかまっているの?」

LOVEリンこと片岡愛之助演じる彼のことを言っているのだが、当然おかまの国税査察官には、会ったことがない。但し、査察に来る国税の調査官はおしなべてあんな態度でやってくる。銀行が国税に来るのは、任意調査と査察の大きく2つに大別される。任意調査は文字通り「よろしければ、教えて欲しいのですが?」という感じなのであそこまで厳しくないし、ターゲットを定めている訳ではない。だから、銀行の方も手馴れた担当者なら、まず任意調査ですねと念押しをする。

だが、査察となると話は別だ。ドラマのように朝一番で開店前にやって来る。そして、すべての机やロッカーに封印を張っていき、許可するまで電話も外出も駄目と言われる。さらに許可するまで身動きするなと言われる。それを知らずに開店準備をしようとしていた新入行員が、女性査察官に『だるまさんが転んだ』の如く「あなた、動くなって言ってるでしょ!」と恫喝されたのを目の当たりにしたことがある。

 

「上司に責任擦り付けられたりするの?」

通常は、判子を押した人間には皆責任が掛かる。故にあんなに一融資課長が大きく責任を問われることはないと思う。しかし、割りとリアルなのは「裁量臨店」。これはひょっとすると銀行によって名称が違うのかもしれない。確か、私の旧出身銀行では貸考(貸出考査)と呼ばれていた。本部から臨店に来て、貸出の稟議や書類、管理状況などをチェックしていた。やはり、ロスや事故があれば注意が必要な検査だった。タイトルの質問だが、私は、基本的には人を嵌めるほども、嵌められるほども偉くなかったので分からない。トカゲの尻尾きりというのは、どこに行ってもある話では?その程度しか正直知らない。割りと人間的な上司が多かったので、経験がなかっただけかも知れない。まあはしごを外されるくらいなら、何度も経験したがドラマのような酷いケースは経験がない。

 

「倍返しだー!って言ってました?」

当然、そんなの言ったことありません。言えてたら辞めてなかったかな。まあもう一つ言うと、倍で返してもらう必要がないので。あくまで、銀行って元本と利息を“キッチリ”払ってもらうところ。それ以上は必要ない。ただ、ちょっと真面目な話で言うとここまで金利が低いと当然に銀行の利幅って少なくなる。それは、お金をかしても、預けても一緒なので利幅が薄ければ安全に多く貸すことしか考えられなくなる。今の銀行が、ベンチャーや中小企業のリスキーな案件にお金を出したがらないのはそういう理由だ。だからと言って、そう言った案件にお金を出さなければ世の中がよくならない。本来大銀行たるもの、『世の中をよくして自分達が儲ける。』そんな気概が欲しいところだが・・・。

 

半沢直樹が何故受けるのか?

やはり6割程度のリアリティーと、たぶん多くの銀行員(ヒエラルキー社会と言う意味ではサラリーマンも同じか)がこんな風にできたらいいな、こんな世界があればいいな、が繰り広げられていてそこが視聴者を惹きつけるのだろうと思う。

リアリティーという意味でいけば、冒頭に半沢直樹が町工場の技術力に注目して融資を行うシーンが出てくる。あれは、少なくとも過去には現実的にあった話だ。そういう年に1回かあるかないかの自分でも納得出来るような話を実現するために頑張っていたように思う。自分は、そういったロマンが持てずに銀行を辞めたが、今も同じ志で頑張っている人たちも残っている。

 

片道切符の出向についても、聞かれる。そんなに絶望的なものかと。しかし、銀行員にとってはたぶんそうだろう。銀行員というのは、ある種の特殊な仕事で残念ながらあまりそのまま使える技能というのはあまりない。描かれている出向先は、グループ企業とかではないので、取引先として能力だけは大きく期待されるが、政治的な思惑があり本心では歓迎されないケースが多い。特にエリートとして期待に応えてきた人間がそういったところに行くのは辛いことだろう。

 

そんな環境で頑張っている人に言えるのは、辛抱しきれなくなったら『倍返しだー!』って辞めてみれば?ってことかな。その気になれば銀行員の特殊能力が必要なベンチャー企業、中小企業はけっこうあって、そんな気概を持った人材はけっこう貴重だったりするのだから。

 

そうそう、銀行のそういうドロドロとしたのをもっと知りたい人には、こちらをお勧めします。

金融腐蝕列島(上): 1 (角川文庫)

 

 

 

Startup Weekend Kyoto 番外編②

Startup Weekendが終わって1週間が経った。例年、この時期バーンアウト気味かつお盆前で集中力が切れがちになる。今年は、顕著なようで昨日から体がだるくどうやら夏風邪のようだ。基本風邪は、気合と免疫力で治すタイプなのでいつまでもウダウダせずに元気を出してブログのほうも続けていこうと思う。

 

さて、番外編としてどーしても書きたかったことがある。毎回生まれる、今村さんの名言だ。今回はチームリーダーに関する『ルパン三世』の名言だ。

「ルパンの窃盗団は、ルパンがリーダーだからうまくいくのであって次元、五ェ門、不二子はその道では超一流だが決してルパン窃盗団のリーダーにはならない。ルパンは拳銃も撃ち、たまに斬鉄剣も振ったりするけどけっして次元や五ェ門にはかなわない。しかし、リーダーがルパンだからこそうまくいく。」

 

「ベンチャーのStartupは、スーパースターチームであるべきではないか?」この問いは私が発したものだが、意図としては少なくとも成功を目指すならば自分の知っている範囲内で最高の能力(スキルではない)を持つ人間でチームを組むべきでは?と考えたからである。この問いに関しては、「組織が戦略に優先するのか?戦略が組織に優先するのか?この永遠に終わることのない議論に終始するだろう。でも個人的には、そのチームが何を目的にするのか?どんな関係であり、どこを目指すのか?そう考えると自ずと答えは見えてくるような気がする。」たぶんこんな感じの答えだったと思う。

自分なりの理解では、スパースターチームはスーパースター同士気の合うことが多く成功を目指すという中で強い絆で結ばれることもある。それがよければ、それで良いだろうし、Startup に参加するメンバーがそれぞれどんな目的を持って何に満足を見出すか?それによっても違う。そんなところだろう?

 

チームの話が出たので、もう一つ自分なりに思うことを書いておきたい。よく、メンターやジャッジから何故もっとはやくプロダクトを作らないのか?という声がある。これを自分なりに分析したところ、こう言っている人は大抵自身が優秀なプログラマーか、チームにそういったメンバーを抱えている人が多いように思う。つまり、仮説を検証するために実際に町に出て声を聞くのにある程度のプロトタイプが実際に作れるケースが多いのではないだろうか?当然、漠然としたインタビューを行うより実際にものを見せたほうが有効だし、そうできるにこしたことはない。だから、まず仮説を検証するために町に出るのか?それとも、同時並行的にプロダクトを作るのか?それは、そのとき集まったメンバーによってかわってよいと思う。優秀なプログラマーがいて、短時間で作ることが出来るならそうすべきだし、そうでなければその必要はないだろう。つまり、まず自分達のチームのメンバーの実力について正確に把握しておくことが非常に重要だということだ。

毎回、言うのだがメンターやファシリテーター、ましてオーガナイザーの言うことなどその通りにする必要はない。(当然、皆親身でアドバイスしているのだが・・・)なぜなら実際起業をすれば、そのモデルが面白ければ、面白いほど善意の協力者が現れる。その何を受け入れて、何を切り捨てるのかそれがうまくいかなければ決して事業は成功しないからだ。そういった場面に出くわすたびに言うようにしている。「これぞ Real Startup。こんな体験、机上の起業論の勉強や他のビジネスプランコンテストじゃ出来ないでしょ?」と。

随分、身勝手な意見かも知れないが、現実はそれぐらい厳しい。でも、こんなに苦しいけれど楽しいそんな体験を是非多くの人達に体験をして欲しいと思ってやまない。

こんな、少しMっ気の強いイベントにチャレンジする猛者の参加をお待ちしている。

 

 

 

 

 

 

Startup Weekend Kyoto 番外編①

今年もStartup Weekend Kyotoの暑い夏が終わった。3日間の模様をこのブログに書いてきたが、番外編としてファシリテーターのLeeと私が最終日に交わした有意義な?顧客に関するやりとりについて紹介したい。

 

【誰が顧客なのか?】

 今回のイベントの3日目にLeeに今まで聞きにくかった質問をしてみた。「なぜ、町に出て声を聞けというのか?そもそも、町でチームに答えてくれるのは顧客ではないはずだ。というよりそもそも顧客候補に過ぎないはずだ。この顧客候補の声を聞いてサービスの内容を変えてピポットするのが本当に正しいのだろうか?」と。お金を払ってサービスを使うのが、顧客でありただ単に「こんなのあったら使いたいけどなー?」と答えてくれる人間は全く違うのでは?と思ったからだ。ならば、わざわざ町に出て声を聞かなくても、Facebookなどネット上で意見を聞いてもよいのではないか?

 

 この問いに対してLeeはこう答えた。「そうです。町で質問に答えてくれる人は顧客ではありません。また、質問に答えてくれる人のニーズが顧客のニーズと思ってはいけないと思います。町に出て声を聞く意味は、表面的にこんなものが欲しいということではなく、本当に必要としているものは何なのか?を掴むことだと思っています。そこを勘違いすると、車ではなく安全に早く走る馬を作りたくなるのではないでしょうか?」

 

 彼は、更に続けた。「顧客は、おっしゃるようにお金を払ってくれる人です。しかし、Startupが必要とするのは普通の顧客では駄目です。優良な顧客が必要です。優良な顧客とは、繰り返し何度も使ってくれるディープユーザーや発信力が高く多くの顧客を呼び込むことが出来る人です。この優良顧客のニーズの真のニーズを掴むために町に出て声を聞き感じ取る必要があるのです。」

 

このやりとりをどう感じるかは自由だ。しかし、Leeがイベントの冒頭に言っていた言葉を思い出す。「勉強するために、このイベントに来るのは意味がありません。皆さん本当にStartup するためにこの3日間を過ごしてください。Startup Weekendの54時間で優良な顧客を開拓することまでやり遂げるのは、難しいかも知れない。しかし、この54時間でそこまで追求しなければ本当にStartupで成功することは出来ないということではないだろうか?また、そこを本気で目指しておもいっきり失敗することが許される。それがこのイベントの良さではないだろうか?

 

startup weekend kyoto 3日目

ついに最終日が訪れた。参加者の顔にもだいぶ疲れの色が隠せなくなってきていた。

 

2日目までは、ディスカッションやメンターへの質問などで和気藹々とまではいかなくてもあちらこちらで会話がなされていた。ファシリテーターのLeeさんからプレゼンまでの時間をタイマーで示すと会場となっている部屋は静寂に包まれることとなった。MVPを作るためコーディングを行なう者、プレゼンのために資料を作る者などに分かれて静寂の中にパソコンのキーボードを『カタカタ』という音だけが響く、午前中はそんな感じで時が流れていった。この間に、私とLeeは、顧客と見込み客、そして投資家の違いなどについて思うところについて、激論を交わしていたのだが、多くの参加者達は、まったく気にも留めず作業を続けていった。そんな中、プレゼン順の抽選?が行なわれ発表順が決められた。

 

お昼からは、各チームがプレゼンの練習に勤しみ、あっという間にプレゼン開始の午後5時が近づいた。午後4時すぎから、ジャッジの今村さん、近藤あん、クリスさんの順で会場に姿を見せた。Leeさんからジャッジの採点について説明がありその間に各チームは本番に備えていった。

 

 プレゼンとジャッジの内容について、少し舞台裏も含めて語ってみる。プレゼンのトップバッターは、『animall』チーム。当初のピッチのアイデアは、動物の里親マッチングサイトの構築であった。今回のフィールドワークで最も苦労したのは、このチームかも知れない。動物の里親紹介のマッチングサイト自体は、他にもある。このチームが着目したのは、飼いたいペットを自己アピールして、マッチング出来るサイトを作りたいというものであった。しかし、町に出て声を聞いてみると実際の飼い主のマッチングは非常に近場で成立することが多く、これだけでサービスを展開するのは難しいと感じたのだ。そこで、このチームは動物をテーマにサービスという形態を残したうえでペットの飼い主へのトータルサービスという形にシフトする道を選んだ。このチームには、エンジニアが数名いてある程度動くサービスが出来ていたにも関わらず何故かそこをあまりアピールすることなく、プレゼンを終えてしまったのは少しもったいなかったような気がした。

 

 2番目にプレゼンを行なったのは、『DOKOFURI』チーム。要らないものを、身近に近所にいる人に販売する既存のオークションと違う販売形態を提供するというもの。このチームは、サービス内容を固めるまでにいくつかのテストを行なっている。また、販売の形態もCEOが大学生ということを最大限に生かしきり、そこからサービスを拡大させる方針を採るなど戦略的にも考えられていた。チームのエンジニアもスマートフォンを活用して、実際に動くサービスを作っており実装が出来ていた。facebookを活用し見ず知らずに人から、ぜひ使いたいという支持を得ていた点も評価されべき点であった。

 

 最後にプレゼンしたのが、『KyoDai』チーム。大学生が、海外の観光客のお困りごとに対応するというサービスだ。当初は、タクシーより安価に運行できる乗り合いタクシーのシステムを作るというアイデアだった。正直に言うとこのチームが、なぜこの最終アイデアに辿り着いたかはよく知らない。しかし、特筆的であったのは実際に100円ではあるが京都駅で外国人観光客からお金を頂いたということだろう。ただ、残念だったのは、ビジネスとしてお金をもらうことをシステム化しきれなった点かも知れない。

 

優勝をさらったのは、すでにご存知の方もいらっしゃるだろうが、『DOKOFURI』チームだ。このチームは、上にも書いたように3つのチームの中ではトータルの完成度が高かった。少しだけジャッジの舞台裏を話すと、『KyoDai』チームの取り扱いを巡ってジャッジの面々が迷いに迷った。なにしろ100円とはいえ、ビジネスとしてお金を稼ぎ出したことを絶賛するむきもあった。しかし、やはり他の2つのチームがきっちり実装まで行ないビジネスとしてシステム化させていたのに対して、このチームはやはりその部分が劣っていたと言わざるを得なかった。また、今回ジャッジとして明確化されたUI,UXを含めたDesignの部分でも評価を下げることとなったのかも知れない。

 

最後に近藤さんのコメントを引用させて頂くと、「流れとしてリアルな問題解決を行なうサービスが増えてきている。かつてのインターネット上だけで解決するサービスではなくこういったリアルな問題を取り扱うのは今のいい流れなんだろう。」

 

 

今回の参加者の多くから、引き続きサービスを続けていきたいと聞いている。これは、非常に頼もしいことであり、この経験を生かして更なるジャンプアップを期待したい。

 

 

 

 

startup weekend kyoto 2日目

昨日の話を今書くのは、心苦しいが帰るとまさに『ばたんきゅー』の状態なのでお許し頂きたい。

 

まず、1日目でチームを結成できなかったメンバー7人のうちお一人は自分のアイデアが採用されないならやめるとのことで離脱された。非常に残念だがこれも止むを得ないことなのだろう。

そして、残ったメンバー6名は、『動物の里親マッチング』をテーマに1チームになった。

結局、3チームで活動することとなった。

 

さて、2日目は町へ出てインタビューをしましょうということだが、今までのstartup  weekendでは有り得ないような事態が起こった、部屋からファシリテターのLeeとオーガナイザーそしてメンターを残して誰もいないという状態になったのだ。

ファシリテーターのLeeから町の声を聞けている人と聞けていない人がいるとチーム内に温度差が出来て、認識度が変わるため全然でフィールドワークを行なう方が良いとのアドバイスがあったためだが、こうまで同時に誰もいなくなるというのは始めてだ。

 

暑い中、お昼に出掛けたので『青おにぎりさん』のオニギリがすごく役にたった、。本当にありがとうございます。

 

午後からは、フィールドワークの結果をもとにメンターのアドバイスを受けながらサービスを創り上げるフェーズに移っていった。昨日お越し頂いたのは、nota.inc 

 http://notaland.com/  代表の洛西さん。シリコンバレーに籍をおく企業で 『Gyazo

というサービスで日本のDrop Boxを目指す売れるサービスを生み出すスーパーエンジニアだ。もう一人は、第3回の優勝者で今もそのサービスをCoworkfy http://coworkify.com/ として継続している他、ベンチャー支援(とくに京都の学生を中心)に行っている Kenshin Fujiwaraさんだ。 

ここに、ふらっと明日のジャッジである エバーを展開しているコネクトフリー の http://connectfree.jp/ 帝都 久里寿氏も顔を出した。

 

結局夜11時まで作業が続き、今日のプレゼンを待つのみとなった。

 写真は、こちらにも掲載しているのでぜひご覧あれ。

   https://www.facebook.com/isao.sawamura.7 

 

 

 

 

 

 

 http://notaland.com/ の洛西さん、そして第3回に優勝してDemo Asiaに参加したkenshin fuFujiwara

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