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130386Raのスタートアップな日々

京都で働くstartupサポーター

ソーシャルファイナンスについて考えてみた Part2

ソーシャルファイナンスが未来を変える?

 

Part1の最後に書いた通り、Facebookを始めとしたソーシャルネットワークの広まりによって未来を変えられる可能性があると思っている。それは、ソーシャルレンディングのmaneo http://www.maneo.jp/ を見て率直に思った感想だ。これによって古き良き時代に存在していた案件ベースでの融資形態の復活が期待できるということだ。現在の銀行融資は、企業格付と案件審査をもとに行われている。(はずであるというか、と聞いている。)しかし、中には企業の財務内容は今イチだが、案件的にはピカピカというものも世の中には存在する。また、会社そのものにはお金を出したくなくても、ある特定の事業やプロジェクトにはお金を出したい、そんなケースもあるだろう。銀行も、当然大口のプロジェクトなどではそういった形態でのファイナンスも行っているが、たぶん数百万円~数千万円といった比較的小口での形態を手掛けているのは少数だろう。自分が気に入った事業やプロジェクトに小口のお金を拠出することで新たな資金の循環が起こり、そこからイノベーションが生み出されるのでは?と考えているのだ。

今年、IPS細胞で有名な山中教授が、インターネットを通じて基金への寄付を呼びかけたうえで京都マラソンでの完走を公約したことは、ソーシャルファイナンスの一形態なのかも知れない。こういった予算の足りない、プロジェクトがソーシャルファインナンスの発展で実現出来ればよいとも思う。

 

ソーシャルファイナンスが持つ問題点

 

これだけ、未来を変える可能性があると言いながら何ではあるが当然に問題点もある。それなりに解決法はあると思うがとりあえず現状問題だと考えていることを指摘しておく。

 

①ソーシャルファイナンスは、ソーシャルかつオープンなファイナンスであること

 

当たり前のことを書いているのだが、寄付に近いプロジェクトへの出資の場合は問題ないだろうが、純然たる出資や融資の場合にはその事業やプロジェクトの詳細をオープンにしなければならないだろう。という事は、例えば販売先、仕入先に対してその条件を開示してもよいということが前提になる。前述のmaneoやミュージックセキュリティーズの出資案件を見て頂ければ分かるが、案件を説明するのに詳細を書けば、書くほどお金は集めやすくなるであろう。そうすると、仮に販売先などに自社の利益率を秘諾にしていてもソーシャルファイナンスで調達することによって判ってしまうリスクはあるだろう。そもそもオープンに出来ないような案件はソーシャルファイナンスで調達すべきでないということだろう。

 

②ソーシャルファイナンスでの調達にはテクニックが必要

 

テクニックという言い方は、よくないかも知れないが、案件をサクセスさせるためには動画の見せ方、ナレーションの方法、資金調達を行うことに対して、ストーリー性を作ることが求められている点だ。何の変哲もない紹介ビデオに、ただお金を出してくれというのでは決してサクセスしないだろう。今のところ、社会貢献の案件が多くサクセスしているというのは、やはり出資者の関心とモチベーションの点で訴求効果が高いといことであろう。当然、事業やプロジェクトを手掛けるには熱意や情熱は必要だが、その表現方法についても問われるということだ。

 

③法整備等に対する対応

ソーシャルなサービスでは言いたくないことだが、ソーシャルファイナンスの仕組は基本的に性善説で成り立っていると思う。しかし、ソーシャルファイナンスの広がりとともに詐欺的手法で調達を行う事業者が出てこないとは限らない。また、意に反してプロジェクトがうまくいかずに、投資家がロスを発生させるかもしれない。こういった場合への対応については、いまだ法的整備がなされていないと思う。米国においてはJOBS法として、いわゆるクラウドファンディング等のプレーヤーなどについて規制等について規定している。日本においては、ソーシャルファイナンスに精通した専門家や法整備の必要があると考える。

 

 まだまだ、課題は多いがソーシャルファイナンスのプレイヤーや活用する事業者が増えることにより徐々にその解決法は見つかっていくと考えている。この動きが一過性でなくベンチャーを志す起業家や経営者を助けるムーブメントになって欲しいと期待する。