チームビルディングに関する学び~京都スタートアップカンファレンス開催報告~
京都スタートアップカンファレンスでチームビルディングについてのセッションを行なった。このブログはその開催内容について、私なりに思うところを書いてみた。
「アントレプレナーシップって?」
今回のイベントのゲストは、はてなとBIZ REACHという2社の成功したベンチャーの共同創業者である佐藤さんと大西さんをゲストにした。
何故、このお二人にご登壇頂いたかの詳細は、前回のこの記事を参照してもらいたい。
要するに、アントレプレナー(創業者)ではない共同創業者のお話を聞くことで、
「どのようなメンバーで始めれば良いのか?」
「どうすれば、上手くチームビルディング出来るのか?」
を解き明かそうとしたのだ。
自分の中でアントレプレナーって
『不可能を可能にするアンビリーバブルな行動力を持った人』
という解釈をしていた。
しかし、佐藤さんと大西さんの話を聞くにつれ、この人達も十分にアンビリーバブルな行動力を持っている事に気づかされた。
では、この二人が『that's entreprenure』と言わしめる南さんや近藤さんのような
アントレプレナーシップを持った人とはどう定義すれば良いのか?
この疑問を解消しなければ先に進めないと思った。
「アントレプレナーの定義とは?」
そこで、無謀にもアントレプレナーをどう定義づけるのか、今までに出会った数多くの起業家や今回お聞きした南さんや近藤さんの話をもとに頭がすり減るくらい考えてみた。
そこで、アントレプレナーとは以下のような特性を持った人であると結論づけた。
① 不可能を可能にする並外れた行動力を持っている
② 常識を常識と考えない柔軟な発想力を持っている
③ 世の中の課題を正確に認識し、その課題解決方法を提示するとともに、その課題が
解決出来た後に訪れる世界観について自分の言葉で語れる
特にこの世界観を語り納得させられる人こそが、アントレプレナーであり他の要素が多少かけていてもこの3つの部分で他者を寄せ付けない人こそが真にアントレプレーシップを持った人と言えると結論付けた。
「チームビルディングに重要な役割を果たすマネージャーとは?」
では、アントレプレナーだけがいればスタートアップは成功するか?と言えばそうではないだろう。実際アントレプレナーシップを持った数多くのメンバーがいても上手くいっていないスタートアップを数多く知っている。
佐藤さんと大西さんの言葉で印象的であったのは
「いかにして創業者にマネージメントをさせないか」
に心を配ったという話である。
つまり、マネージャー的役割を果たす人の役割とは
『アントレプレナーの描く世界観をいかにリアルな計画に落とし込み、実行管理していくか』
これに尽きるのではないだろうか?
アントレプレナーとは、上にも書いたように不可能を可能にする、今まだ実現していない事をどのように実現させるかといういわゆる外向きに世界観を語る役割である。
その世界観を実現させていくために、「誰が何かをいつまでにやるのか」
といったリアルに落とし込み、チームとして実現出来るように内向きにアクションを起こす役割こそがマネージャーの役割と言えるのではなかろうか。
「アントレプレナー、マネージャー、CTOは役職でなく役割」
「スタートアップを始めるのに最少の人数構成は何人ですか?」
これは、今回のパネルで我々が用意した質問である。
この質問には、話が及ばなかったように思う。
そこで、今回の気づきを得て自分の問いに自分で答えるとすると、
「人数ではなく役割です。」
ということになるだろう。
スタートアップの中には、エンジニアや技術者といった競争優位の源泉となる専門技術やスキルを有したアントレプレナーもいるだろうし、マネジメントスキルを持ったCTO的存在もいるだろう。
そういう意味では、何人で始めるのかが重要なのではなく、アントレプレナー、マネージャー、CTOという役割を担う事が出来れば良いというのが答えだと思っている。
当然、一つの役割を一人ずつが担うなら3人になるし、ひょっとすると誰かがこの役割を2つこなすことが出来れば2人でも良いかも知れない。はたまた、一つの役割を二人で担う事もあるかも知れない。
さて、これとは全く別の話題になるが、アントレプレナーがHachathonや起業イベントで自分のアイデアが採用されず、意に反して他人のアイデアにジョインするケースがあるだろう。
このような場合も、いかにしてマネジメントがなされているのか?
誰がどうマネジメントを行なうのか?
こういった学びの場として、そのイベントを活用しても良いのではなかろうか。
このような貴重な考える機会を頂いた、BIZ REACHの佐藤さん、はてなの大西さん、そしてうだうだな運営にお付き合い頂いたTVSの谷口さん、坂井さん、そして盟友タナヤユウヤに感謝致します。
本当にありがとうございました。