130386Raのスタートアップな日々

2010年からスタートアップのサポーターとして活動してきた記録と、サポーターに飽き足らず50歳を過ぎてプレイヤーサイドに身を投じたへそ曲がりなおじさんがスタートアップについて諸々お伝えしているブログです。

イノベーションを生み出す場について(S.S.I見学日記)

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2月のことだから、もう1か月以上前のことになるのだがSamurai Startup Islandに見学に行った。その感想とあわせてイノベーションを生み出す場について考えてみたので書いておこうと思う。

 

コワーキングスペースとは何が違うのか?

ここには、多くのStartupの起業家が集まっている。そして、オフィスという閉ざされた環境とは異なるオープンなスペースで仕事をしている。そういった意味ではコワーキングスペースとほぼ同じであるとも言える。だが、一番ちがうのはここには起業家と共同創業者それにそれをサポートする人間しかいないということだ。これは、決してどちらが良くて、どちらが悪いと言っている訳ではない。だが、一緒に集まった起業家たちが持つ特有の悩みを共有したり、リソースを貸し借りするのには最適と言えるのではないだろうか?

 

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いつまでここにいるのか?

よくあるインキュベーションスペースのように入居期限が決められているわけではないそうだ。逆に、起業家たちはこぞって早くサービスをローンチさせて社員を増やして必要に迫られてここを出ていくそうだ。逆に、本来的にオフィスを持てるくらいにスケールしていてもこの環境を生かして事業を進めるためにあえてここに留まる人たちもいるという。残念ながらうまくいかず再出発のためにここを後にする人たちもいるようだが基本『来る者拒まず、去る者追わず』というような印象を受けた。

 

スタッフはどこにいるのか?

今回は、榊原さんにお願いしてふらっと行った形で見学をさせてもらった。そのうえで案内させてもらったので、サムライインキュベートに顔見知りの方がいたのにいらっしゃることに全く気付かなかった。というのも、彼らも起業家たちと同じようにオープンなスペースの中に固まってデスクがあるだけで、事情を知らない自分からみれば一起業家かもしくはサポーターの人かな?程度にしか思えなかった。それくらいいい意味で同化しているように感じた。起業家たちと同じ空気を吸って、同じ鼓動を感じることに良さを感じた。そこには、『支援している』というような上から目線を感じなかった。

 

さて本題のイノベーションを生み出す場とは?

イノベーションと言っても色々な形がありそれによって場というのは全く違うのかも知れない。ただ、一つ感じた事としてはStartupが直面する固有の問題(エンジニアがいないとか、デザイナーがいない、お金がないというような)にはそれらを共有したり、リソースを貸し借り出来る仲間が必要だということだ。それも、それを気軽にやり取りするのにはオープンで誰かれなく相談しやすい環境が大事なのではなかろうか。そこにはパーテーションなど必要ないし、例えライバルであろうとも「暇だから手伝おうか?」的なノリの部分も重要なのだと思った。

だが、反面どこかのタイミングで人を増やして雑音のないところで集中してやっていくには従来のオフィスのような場所がやはり必要なのかなとも感じた。要は、フェーズや何をやるかということによってその答えはないのだろうなと改めて感じた。

 

まーそんな事改めて言われなくてもわかるよね。そう言われれば、それまでの話なのかも知れないが自分にとっては何か大きな発見をしたように思ったりしたのだ。

 

最後に、お忙しい中をご案内頂いた安藤さん、そしてこれから新たな挑戦をされる榊原さん本当にありがとうございました。

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Startup Weekend Ritsumeikanに参加してみて

 先週末、21日~23日立命館大学BKCで開催されたStartup Weekend Ritsumeikanに参加したのでその感想を書いてみたいと思う。

 

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何故参加したのか?

 私のことを知っている人は、何故今更参加者に?と思われる方が多いのではないかと思う。知らない人のために書いておくと、『Startup Weekend Kyoto』のオーガナイザーを3年間6回に渡ってやってきた。実は、今のレギュレーションでいくとオーガナイザーは過去にイベント参加の経験があるっていう風になっている。しかし、私はまだそんなルールが出来る前に、日本で東京以外の都市でStartup Weekendが行われた時からオーガナイザーをやっていて、なし崩し的にずっと続けている。心のどこかに、そんな良心の呵責?があったのかも知れない。しかし、京都では運営、雑用などなど手一杯でとてもそんな気にはなれなかった。たまたま、今回は立命館大学の学生で今回イベントのメインのオーガナイザーである毛利君のお手伝い、件スポンサー企業の社員って体で会場に行ったところ、同じ京都のオーガナイザーの山田さんから言われた「参加しないんですか?僕参加しますよ。」という一言でふらっと参加を決めた。ただ、最近とみに思う『Startupの経験がないと、サポートって難しいのかー』という思いが参加を決断させたのかも分からないと思う。

 

さて、どうであったか?

 まずもって、結果だけを書いておくと1分ピッチでは自分のアイデアは採用されず。また、参加したチームも優勝することなく終わった。一言で言うとそれだけ。でも、全くそれだけではなくとても得難い体験が出来たと思う。それで、参加してみて初めて分かったStartupの良さと今後の問題点について書いてみたいと思う。

 

1.Startup Weekend は優勝するのが目的じゃない?

 自分自身もオーガナイザーのときは、そういう風に言う。でも、実際に負けてもいいって思いでじゃビジネスは成功しないだろうし誰よりも効率良くでも勤勉に働かなければ勝機は見えてこない。小手先のテクニックを使って優勝を目指すことは必要がないし、何度も参加すれば審査基準も分かってくるし、なんとなくどうすれば勝てるかが分かってくる。でも、それは本来はイベント審査基準だから必要なのではなく、Starupを立ち上げて軌道に乗せるのに必要だからやらねばならないことだと認識するべきだろう。だから、参加するならやっぱり優勝をめざすべきだと思うしそこまで本気でやってこそ得られるものが多いのだと思う。今回、優勝出来なくてめっちゃ悔しかったし、イベントを離れてもなんとかこのサービスが出来る方法がないか

 

2.Startup Weekendは起業の練習の場?

 海外の華々しい、起業の実績に比べるとまだまだそういった実績には乏しいだろう。正直、過去の京都でもそのままサービスをローンチして大ブレイクした例はない。(今もってチャレンジを続けているチームもいる)投資家やエンジェルがその場で投資先を決めるようなイベントにまだ育っていないし、京都周辺をとりまく環境とてそれに追いついていないのが現実だろう。ダントツで優勝して、ブランド価値をあげてくれるようなそんなチームの出現を望むとともに、やはり学生をはじめとしたまだ知らない世界を体験してもらうには、うってつけの場だと思う。

 

3.発展させるための今後の課題

 イベント中にメンターの和波さんと話していたのだが、やはりもっと早い時期でこのイベントを体験してもらう必要性があるのでは?ということだ。例えば、イノベータになりきれないフリーランスの方に新たな世界を拓くという意味では良いのかも知れないが、正直大学2年生くらいでこのイベントを体験しても残念ながら就職活動という荒波が待っていてStartupに関心があっても時間切れになって結局普通に就職してしまうケースが多いように思う。今回のイベントは、20歳以下の方の参加者が多く非常に楽しみだがU20の高校生を巻き込むようなイベントも今後検討すべきなのかな?と思う。そしてそれを社会人の参加者と融合させることに意味があるのでは?と思った。自分自身、今回のイベント参加者ではたぶん(絶対?)最年長でありながら違った価値観の20歳前後のメンバーと膝を突き合わせて共同で出来たことは、今後の大きな財産になったと思う。

 もうひとつ、これは今回のイベントに参加して感じたことではないが、アイデアの源泉を考えたり、技術の中心となる創業者と理念を共有して、がんばれる共同創業者の育成の必要性だ。日頃自分が接するStartup で最近多いのが、創業者とワーカーそして協力者だけがいて、コアな部分で初期からjyoinする共同創業者探しに苦労しているStartupの存在だ。最近は、ネットや書籍でも創業者(言いだしっぺ)が参考とすべき情報は非常に増えてきていると思う。しかし、初期に参加する共同創業者をどうやって探すか?参加する共同創業者は何を担うべきか?そういった情報は非常に乏しいのではないかと思う。Startup Weekendがそういった一助になればよいのではと思う。

 

4.オーガナイザーがイベントを支えているがなかなか参加者には伝わらない

 オーガナイザーって、参加者目線で、見るとやっぱり縁の下の力持ちというか、なかなか参加者には苦労が伝わらない。特に今回は、毛利君が学生で初めてメインのオーガナイザーという中、本当に孤軍奮闘していたと思う。お金の面から参加者集め、ジャッジ、メンター、スポンサーの交渉まで本当に大変な苦労をしたと思う。今回の参加者が一人でも多く、今後のイベントオーガナイザーになってくれればと望む。ついでに京都イベントでもオーガナイザーになってくれると嬉しいと思う。

 

 ちなみに私が、今回のイベントの1分間ピッチで発表したのは、『外出先で利用できるトイレを格付することで美しいトイレを増やすソーシャルトイレット』

チームで発表したのは、『誰でも気軽に簡単に1人から経験したことのないスポーツにチャレンジ出来るアプリ「COSPO」』 です。

ご興味のある方は、ぜひご一報ください。

 

最後に書いておくと、ほんとにチームメートに恵まれ本来だったら浮まくり(よく考えると年齢は僕の半分以下)のところを快く参加させてもらえたメンバーに感謝、感謝の言葉しか浮かばない。

 

まーやっぱり、参加しても、運営でやってもStartup Weekendは楽しかった。この感想は変わらないだろーなーと思う。

これが、↓ 優勝チームまじめな出会い系サイト『assy』チーム

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Nov 27, 2013

Startup Weekend Kyotoが終わってもう、10日が経とうとしている。このタイミングでブログを書くのは非常に心苦しいがやはり形に残しておきたいので最終日の様子を書いておこうと思う。

最終日は、やはりファイナルのプレゼンを控えた準備に追われた。
今回、初めての試みとして昼食の時間に同時開催した、福岡と仙台を結んで1分間ピッチを行った。
前日にはたどたどしかった、どんなサービスで、競合とどうやって差別化するかが大分明確化されていた。

今回、発表したサービスは、旅行観光をテーマにしたものが2チーム、健康管理のためのレシピ提案のサービスの、愛をテーマにペアチケットを提案するサービス、そしてWEBでの入力フォームを省力化するサービスの5つのチームだ。全てのチームが実力を出し切ったと思うし、またどれも全てあったらいいなと思わせるサービスだった。
結果優勝は、カップルにペアチケットを提供するサービスの『Ticke2』が勝ち取った。このチームは、恋を成就させることに執着した提案者とStartup Weekendを始め数々のコンテストでシルバーメダルを勝ちとった天才肌のプログラマー、そしてチームの分裂を経験した各地のStartup Weekendを転戦した、Startup Weekendフリークという異色のメンバーで構成されていた。

準優勝チームの『CONECTRIP』は、過去このイベントで何度も提案者され続けている観光客とガイドのマッチングサービスだ。
このチームが選ばれた理由は、実際に実現させて欲しいサービスであるとともに、実現させてくれるのでは?との期待を抱かせてくるものであったからである。

他では、Recipe 4Uのコンセプトや提案者の想いの深さは高く評価された。このチームは、途中栄養士の卵の就職支援との両立を図ろうとして、コンセプトが揺らいだところから当初のコンセプトへ立ち戻るという修正を効かせたという点で良い経験になったと思う。

他の2チームも続けてサービスをローンチして欲しいと思えるサービスだった。


さて、優勝のTicke2と準優勝のCONNECTRIPはグローバルバトルのチャンピオンサークルに挑戦している。
是非、応援頂きたい。

投票は、こちらから

http://globalstartupbattle.agorize.com/en/juries/11/votables

最後に、今回のイベントのスポンサー、ジャッジ、メンターの皆様方にこの場をお借りしてお礼を申し上げたい。
また、今回のオーガナイザーとしてご協力頂いた皆様にもお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

Nov 16, 2013

2日目を迎えたStartup Weekend Kyoto。
開始初っぱなから、ちょっとしたアクシデントが起こった。
1つのチームが、分裂し6つあったチームが5つになったのだ。
ただ、これはある種毎度の光景で別のチームに参加したメンバーがそこで自分なりの役割を見つければ良いことだと思う。

チームは、自分たちのアイデアについて顧客開拓のためインタビューを行ない、仮説の検証を行なうとともにメンタリングタイムでメンターからアドバイスを受けた。


今回メンタリングセッションには、多くのメンターの方がアドバイスを行って頂いた。その後会場に残って下さり、個別の質問に答えて下さったり、メンター同士での交流も活発に行って頂いた。

ご協力頂いた皆様には、お礼を申し上げたいと思います。


さて、あと1日どんな発表が飛び出すか、今から楽しみ。

Nov 15,2013

とうとう、Startup Weeked Kyotoの初日を迎えた。
今回の参加者は、25人で過去に何度か参加者したことのあるいわゆるリピーターと、初めて参加するリピーターが1対2位の割合だろうか?

約10名がピッチした結果6つのチームが結成された。
あと2日間でどんなドラマが生まれて、どんなサービスが出来上がるのだろうか?
楽しみでしょうがない。とにかく、参加者のみんなには、楽しんで欲しい。では、がんばって残り2日間enjoyして下さい。

オールブラックが教えてくれた"enjoy"すること 『Startup Weekendは楽しいの?シンドイの?』

 楽天の日本シリーズ制覇の興奮覚めやらないところだが、個人的には楽天優勝の前日に見た世界一のNZ代表ラグビーチーム『オールブラックス』対日本代表の興奮もまだ覚めていない。

オールブラックを見ていて思い出したことがあるので、あと2週間を切った『Startup Weekend Kyoto』に絡めて書いてみる。

 

オールブラックが来日して思い出した”enjoy"するということ 

 

 大学3年生の時だから、もう20年以上も前のことだ。当時からダントツで世界一だったオールブラックスのコーチを務めていた方が来日していて、たしかだれかOBの方のつてだったと記憶しているのだが、試合前の2日間ほど指導を受けたことがあった。

 非常にありがたい話で、当時決して強豪校とは言えない大学のチームを指導して頂いたうえにリーグ戦を観戦してくださったのだ。残念ながら世界一のコーチのかいなく、この試合には敗れてしまった。さらに、試合が終わったあと、このコーチが発した一言に私は自分の耳を疑った。

 “Did you enjoy?"

 試合には僅差で敗れ、確かこの試合が4年生の引退試合だったと記憶している、そのような状態「楽しいわけないやろ?」すぐさまそのように思った。

だが、彼は続けてこう言ったのだ。「力を全て出し切りましたか?」と。“enjoy"とは笑うような楽しいことではなく、持っている全ての力を出し切ることだそう教えられたのだった。

 さらに後になって自分が身を持って知ったのは、“Did you enjoy?" この問いに”Yes"と答えようと思ったら、その試合だけでなく、練習や体調管理、相手の分析など勝つためにやるべきことをやりきらなければ、そう答えられないということだ。20数年ぶりに来日したオールブラックスを見て改めて“enjoy"することの重要性を思い出した。

 

『Startup Weekendは楽しいの?シンドイの?』

 

 Startup Weekend Kyotoがあと2週間に迫ってきた。先日、Startup Weekend JapanのFacebookのタイムラインに代表のLeeに対してエンジニアがStartup Weekendに参加したがらない訳というような記載があった。非常に分かりやすく誤解を招く言い方をすると、『口のうまい営業にこきつかれて、本来やりたい(発揮したい能力)を発揮できない。だからエンジニアは参加したがらない。』というような趣旨であった。

 

 これって結構問題だと思った。実際にIT企業って、エンジニアが自分の作りたいものを作ってビジネスに出来る。それが良さだと思う。『本当に自分が作りたいもの=世の中の人が求めているもの』になった時にビジネス化出来るチャンスになって、Startupに繋がるだと思う。でも、食わず嫌いというか、そういう固定観念を多くの人が持ってしまうとせっかく、ITのStartupやMakersといった、実際に手を動かす人がイニシアティブを持つ社会をもっと広めたいというのもStartup Weekendの意義だと思っている。それだけに、『これってなんとかせんといかんな。』と思っている。

 

 僕自身は、Startup Weekendって面白い、楽しいってずっと言い続けている。けどいろんな人を誘った時、やはり拘束時間も長いし充実しているけどシンドイって言われることも結構ある。実際には、参加してみないと分からないことが多いし、自分自身がうまく魅力を伝えきれていないと感じることも多い。で、タイトルの質問『Startup Weekendは楽しいの?シンドイの?』の答えだが、やっぱりどちらもイエスなんだと思う。そんなドMなイベントが面白いのかと言われるてもやっぱり面白いのだ。

本当に起業ってしてみたら困難の連続だしどんなに好きでも、どんなに社会的使命のあることでもやり抜くってやっぱりシンドイことだと思う。ここでは、そんな体験すなわち“enjoy"して欲しいのだ。

 

このイベントに関わる人みんなが”enjoy"して欲しい

 

 さて、と言いつつも運営をやる立場もかなりシンドイ。当然日常は、別に仕事をしているし、ジャッジ、メンター、スポンサー集めから参加者集め、会場手配などなど多くのメンバーが頑張ってくれている。

でも、TEDxKyotoに参加して、経験した本当のホスピタリティーって参加する人だけでなく、運営するスタッフも楽しめないと本当にいいイベントにはならないと思う。今回は、結構がんばってVCのスポンサーやジャッジやメンターの充実を図った。京都では、ようこんなメンバー集まったなーというくらいすでに有名な人から、これから売り出し中となる人まで多彩なメンバーが集まってくれる。自分自身、何か新しいものが生まれるのではとワクワクしている。

 

今からでも遅くないので、是非エントリーしてこのイベントを“enjoy”してみませんか?

 お申し込みは、こちらから

  http://kyoto.startupweekend.org/

またまた、Startup Weekend Kyoto VO6を開催します。

6回目を迎えて初心に戻る

 11月第2週、第3週。この週は、GEW(世界起業家週間)の一環として世界中でStartup Weekendが開催される。しかも、毎年11月のイベントはGrobal Battleとして全世界でNO1を決めるイベントして開催される。

 当然のように、今回も京都での開催の要請があった。しかし、前回の開催時に集客がうまくいかず、過去最低の参加者数であったことから、何かを変えて、何かを変えないそうしないと今後の継続性が難しいと感じた。では、一体何を変えるのか?何を変えないのか?それを決めるには、初心に戻ることが重要なのでは?と考えた。では、初心とは何なのか?活動をスタートさせる段階ではまだ確たるものは思い浮かばない中とりあえず手探りでキックオフを開始することにした。

 

京都のStartupを盛り上げたいと思っている熱い思いを持った人達が集う

 従来、スタッフ集めというのはあまり真剣にやってこなかった。というよりそこまで時間を割くことが出来なかった。イベントを成立させるには、スポンサー、ジャッジ、メンターの手配、会場確保、そして参加者集めと様々な活動が必要だ。HPの更新作業もある。この多くの部分を限られた2~3人のスタッフでこなしてきた。ひょっとすると時間を割くことが出来なかったというのは言い訳で実際には、従来のスタッフと同じ気持ちでやれるのか?といった思い上がった考えがあったのかも知れない。

 しかし、今回は回数を重ねてきた良い影響なのだろうが積極的にスタッフとして関与したいとの思いで参加して頂ける方々が出てきた。その面々が集まったミーティングでは熱い議論が交わされ、今までになかった発想、アイデアが多数出てきた。

 この時に、感じたのが京都のStartupを盛り上げたいという熱い思いを持った人達はまだまだ、たくさんいるということであった。

 

学生メンバーに教えられた“初心”とは?

 第2回のミーティングには、学生のビジコンを主催している団体のメンバーやプログラミング集団のメンバーも加わってもらった。そこで、自分が発したここからどうやって事業化できるモデルを作るかという意見に対して、参加している学生のメンバーから「それって必要なんでしょうか?Startup Weekendって起業の体験をしていい仲間を作るってことじゃないんでしょうか?」という発言を聞いて愕然とした。これこそStartup Weekendの原点であり“初心”なのではないかと。

 正直、回数を重ねるごとにどうすればもっと良いイベントになるか?同時にイベントの知名度が上がるのか?ということを考えてきた。そのためには、リアルの起業に近い活動を3日間で終わらせることなく、成功するStartupを輩出することが重要だと思うようになっていた。シリコンバレーの研修やアジアのカンファレンスへの参加権なども参加者のモチベーションを上げると同時にそういった成功者を生み出すことにも繋がるという考えがあったからに他ならない。

 しかし、正直この学生メンバーの一言はまだ3年前に日本中のだれもがそんなにStartup Weekendを知らない時に、日本でこのイベントを始めたJonny Liが話していたことを思い出させた。当時、彼が口にしていたのは「日本人は、簡単に起業出来ない。欧米でも最初から成功する人はほとんどいない。ならば、日本人はどこでそれを経験するの?Startup Weekendは、そんな体験ができるイベントです。」と。

 

では何を変えて、何を変えないのか?

 実は、この答は今回のイベントだけでは全く答えが出ないでは?とも思っている。とは言え、上にも書いたスタッフの拡充だとか、新しく加わってくれたスタッフの提案する広報についての新たな取り組みなど小さな部分では変更を加えている。ただ、根本的に変えたくないと思っているのは、京都の起業家であるジャッジやメンターの方との交流を通じて京都流のStartupを体現してもらうということだ。京都のStartupにまつわる環境を改善したいとは思っているものの、是非京都でStartupしたいと思ってもらえる人達を増やしていきたいそう思っている。

 

 最後に“初心”として考えるべきことは、Startup Weekend Kyotoを盛り上げるのではなく、京都のStartupを盛り上げることで日本のStartupいや経済全体を盛り上げていきたいということだ。

 

 最新情報は、こちら https://www.facebook.com/swkyoto

 申し込みはこちらから http://kyoto.startupweekend.org/