marketplaceのビジネスを始める人は知っておくべき〜Hierarchy of Marketplaces レベル2〜
前回紹介した、Hierarchy of Marketplacesの続編で今回はレベル2について紹介します。前回のレベル1はこちらです。
また、元ネタとなるVoicyの放送はこちらです。
さらにこの原典ともいうべき、サラさんのブログはこちらです。英語の強い方はぜひこちらを読んでみて下さい。
さて今回の内容は、
- Hierarchy of Marketplacesレベル2とは?
- レベル2において重要な2つのループとは?
- レベル2とレベル3の境界線とこれを超えるために必要な事とは?
1.Hierarchy of Marketplacesレベル2とは?
前回のおさらいになりますが、Hierarchy of Marketplacesの考え方の中で最も重要なのは、customor happineseeであり、レベル1のフォーカスでは、非常に狭い市場の中でMVH(minimumu variable hapiness)を生み出す事によってレベニューにリテンションを図るという事でした。
先に言ってしまうとレベル2のゴールは、限られて狭い市場での独占を実現して、別の市場へ伸ばす体制を整えると言って良いと思います。
この段階に到達させるアクションであるレベル2をTIPと読んでいるそうです。
レベル2では、2つのループが生み出す事が重要になるという事です。
2.レベル2において重要な2つのループとは?
まず、一つ目のループは、グロースループです。グロースループとは、一口に言ってしますと新しいユーザーを連れてくる循環になります。
Uberであれば、利用したドライバーがMVHを得た事により他のドライバーに紹介するというようなリファラルを生み出す仕組になります。リファラルというのは、日本語にすると紹介とか推薦と書かれていますが、Uberの場合まさに「利用した運転手が、運転手を連れてくる」って事になるのでしょう。
この循環が生まれ出すとオーガニックでユーザーが増えるという事になります。
このリファラルを生み出すインセンティブの設計が大きく影響してきそうです。とは言え前回の内容にはなりますが、Uberであればドライバー自身にhapinessを生み出しているのか?が最も重要な点であるというのは当然でしょう。
ループの2つ目は、ハピネスループです。
ハピネスループとはフリクション(障壁)を下げる循環になります。例えば、Uber eatsであれば、早く届くランキングを公表する事によって、顧客側は早く届くお店を利用する。ランキングの高い店は利用が進み、ランキングの低い店は淘汰されるか、早く届くための努力をする事で利用者の利便性が向上し、使わない理由がなくなっていくという事である。
この2つのループをうまく回す事で狭い市場を独占するのがレベル2の段階です。
3.レベル2とレベル3の境界線とこれを超えるために必要な事とは?
Voicyの放送の中でも、レベル2とレベル3の間に大きな壁がありそうという話が出ていました。すでにレベル3の部分まで理解している上で、レベル2からレベル3にいくまでに必要になりそうな事をあげておこうと思います。
レベル1では徹底的にMVHの実現にフォーカスするので、プロダクトやサービスにおける価値いわゆる肝の部分がcustomor happinessを生み出せるかにフォカースします。
対して、レベル2では、リファラルを生み出すためのインセンティブの設計やmarketplaceを使わない理由を排除していくといった多岐に渡る仕掛けが必要になります。
対して、レベル3では市場全体の独占になるので、レベル2においてレベル3つまり市場全体で勝てるパターンを作らなければならないという事になります。要は、その市場を独占するには使えるが、他の市場では使えないユースケースではレベル3にたどりつけないという事になるでしょう。
但し、狭い市場を独占したら直ぐに市場全体で拡大するのではなく、同じユースケースが使えて独占出来る市場を見つけておく必要があるでしょう。
レベル2の部分で重要だと感じたのは以下の点です。
①グロースループとハピネスループを意図的に作り出す仕組みが大事
②2つのループが循環するためのインセンティブ設計
③狭い市場を独占するユースケースを体系化する
④次にどこのニッチ市場に展開出来るかの展望とステップを考える事
如何でしたでしょうか?
今回3つ目の部分で、だいぶ個人的な意見を盛り込んだので、是非原典やVoicyの放送を聴いてみて下さい。